社会人のバレーボールは、体育館を借りられる時間が2〜3時間、人数も毎回そろうとは限らない、という中での練習になります。限られた時間でうまくなるには、技術ごとに「どこを見るか」を決めて、人数に合った練習を選ぶことが近道です。
この記事では、練習の前の準備と、パス・サーブ・レシーブ・トス・スパイク・ブロックの要点と練習、人数別の練習、2時間の練習の組み方をまとめます。6人制を基本にしていますが、9人制やソフトバレーでも基本の動きは同じです。ルールはバレーボールのルールの記事にあります。
練習の前に:準備運動とけがの防ぎ方
バレーボールは、ジャンプの着地と、指にボールが当たる場面が多い競技です。多いのは足首のねんざと突き指で、どちらも準備運動と気のつけ方でかなり減らせます。
- 準備運動は体を動かしながら:軽いランニング、もも上げ、肩回し、サイドステップなど、体温を上げる動きから始めます。止まって伸ばすストレッチは、練習のあとのほうが向いています
- 着地は両足で、ネットの真下を避ける:相手や味方の足の上に降りると、足首をひねりやすくなります
- 指は最初から強いボールを受けない:オーバーハンドは軽いボールから始めて、指を慣らします
- 水分はこまめに:のどが渇く前に飲みます。夏の体育館は思った以上に暑くなります
痛みが出たら、その日は無理をしないのがいちばんの近道です。
パス(アンダーハンド・オーバーハンド)
すべてのプレーの土台です。練習時間の多くをパスに使うチームほど、試合が崩れにくくなります。
アンダーハンドパス
- 両手を組んで、ひじを伸ばし、手首より少し上の前腕の平らなところに当てます
- 腕を振らない:腕は面を作るだけで、ボールは膝の曲げ伸ばしで運びます
- ボールの下にすばやく入り、体の正面で受けます
オーバーハンドパス
- 額の前で、両手の親指と人差し指で三角形を作るように構えます
- 手のひらではなく指の腹で受け、膝とひじを同時に伸ばして送り出します
- ボールを持ちすぎると反則(ホールディング)になります。触れたらすぐ離すつもりで
練習
- 対人パス(2人):3〜4m離れて、アンダー・オーバーを交互に。慣れたら距離を伸ばす、動きながら受ける、と段階を上げます
- 直上パス(1人):自分の真上に上げ続けます。面の向きが安定しているかがすぐ分かります
サーブ
サーブは自分だけで完結する唯一のプレーです。ミスを減らせば、そのまま点の失い方が減ります。
- アンダーハンドサーブ:はじめての人向け。ボールを低く持ち、腕を振り子のように振って当てます
- フローターサーブ:ボールを高すぎない位置に上げ、手のひらの付け根あたりで押し出すように当て、振り抜かずに止めます。回転が少ないボールは揺れて、受ける側が取りにくくなります
- トス(ボールの上げ方)が毎回同じ場所に上がるかが、安定するかどうかの分かれ目です
練習
- 的を決めて打つ:相手コートの奥・手前・左右にねらいを決めて、入った数を数えます
- 試合と同じ回数で区切る:「10本中8本入れる」のように、本番に近い緊張で打ちます
レシーブ(サーブレシーブ・スパイクレシーブ)
- 構えは低く、かかとを少し浮かせる:膝を軽く曲げ、どの方向にも1歩目が出せる姿勢で待ちます
- サーブレシーブは「どこへ返すか」を先に決める:セッターの位置へ、ネットから少し離した高さで返すと、次のトスが楽になります
- スパイクレシーブは、まず上げる:きれいに返せなくても、高く上げれば味方がつなげます
練習
- サーブレシーブの反復(3人以上):サーブを打つ人・受ける人・セッターの位置で受け止める人に分かれ、受けた数のうちセッターに返った数を数えます
- 強打を受ける(2人以上):台の上やネット際から打ってもらい、上げることだけに集中します
トス
- ボールの下に早く入る:額の前でボールをとらえられる位置まで、先に動いて待ちます
- 体の向きで行き先を決める:前に上げるときも後ろに上げるときも、体の正面を打つ人のほうに向けておくと安定します
- 高さをそろえる:毎回同じ高さに上がると、打つ人が助走を合わせやすくなります
練習
- 投げてもらったボールを、決めた場所(コートの端に立った人の頭の上など)へ上げ続けます。ねらう場所に人がいると、高さと距離がそろっているかすぐ分かります
スパイク
- 助走は最後の2歩が大事:右利きなら最後は「右・左」の順で大きく踏み込み、両足でそろえて真上に跳びます
- 腕は大きく引いてから振る:跳びながら両腕を振り上げ、打つ腕を後ろに引いてから、いちばん高いところで打ちます
- ボールは体の前でとらえる:頭の真上より少し前で打つと、力が伝わりやすくなります
- 着地は両足で。ネットの真下の相手コート側に足を入れないよう気をつけます
練習
- 助走だけの練習:ボールを使わずに、助走・踏み切り・腕の振りを繰り返します。いちばんけがをしにくい練習です
- トスを上げてもらって打つ:はじめは高めのトスでゆっくり合わせます。打つ方向を決めて打てるようになったら、トスを速くしていきます
ブロック
- ネットに正対し、手はネットの上から相手コート側へ押し出すように出します
- 腕を振らない:止めるのは手の面です。振るとネットに触れやすく、反則(タッチネット)になります
- 相手の打つ人を見る:ボールを追うより、打つ人の助走と肩の向きを見て、跳ぶ場所を決めます
練習
- 2人でネットをはさみ、片方がボールを持ってネットの上に差し出し、もう片方が手の面で押さえます
- 横に動いて跳ぶ練習(サイドステップ→ジャンプ)で、ネット沿いの足の運び方を覚えます
人数別の練習
| 人数 | できる練習 |
|---|---|
| 1人 | 直上パス、壁に向かってのパス、サーブの的当て、スパイクの助走 |
| 2人 | 対人パス、レシーブ(打ってもらう)、トスとスパイク、ブロックの手の出し方 |
| 3〜5人 | サーブレシーブからトス・スパイクまでの流れ、3対3のゲーム |
| 6人以上 | ローテーションの確認、サーブレシーブの形、試合形式 |
人数が少ない日は、普段できない練習をする日にすると無駄になりません。3対3のゲームは1人がボールに触る回数が多く、少人数でも試合の感覚を保てます。
2時間の練習の組み方(例)
| 時間 | 内容 |
|---|---|
| 0〜15分 | 準備運動(ランニング・体を動かすストレッチ) |
| 15〜35分 | 対人パス(アンダー・オーバー) |
| 35〜50分 | サーブとサーブレシーブ |
| 50〜75分 | トスとスパイク(レフト・ライト・センター) |
| 75〜110分 | 試合形式(ローテーションを回す) |
| 110〜120分 | 片付け・ストレッチ・次回の確認 |
毎回の練習で1つだけ「今日の課題」を決めると、試合形式のときにも見るところがはっきりします。サーブレシーブの並びやローテーションは、練習の前に作戦ボードで共有しておくと、コートで説明する時間が減ります。
Rocks では、どうしているか
練習を続けるうえでいちばん大変なのは、人数をそろえることと、決めたことを全員に伝えることです。
- 予定と出欠:練習の予定を立てると、メンバーが参加・不参加を答えます。当日の人数が前もって分かるので、練習メニューを先に決められます
- 作戦ボード:コートにメンバーを置いて、サーブレシーブの並びやローテーションを名前を付けて残せます。動きの矢印も描けます
- 得点板:試合形式の練習で、タップで点を数えられます。そのまま戦績に残ります
- 助っ人の募集:人数が足りない日は、「助っ人・単発」の募集を出して、近くの人に来てもらえます
- チームトーク:今日の課題や、次の練習で試したいことを、メンバーだけで共有できます
出欠の取り方は、記事「スケジュール管理と出欠」にもまとめています。
それぞれの機能の詳しい使い方は、予定と出欠・作戦ボード・試合の記録と得点板・チームの中だけのトークにまとめています。